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アキバの秋月電子でみつけたワイヤレスLED:パーツでお試し実験

ワイヤレスLEDの実験いろいろ

2024年1月現在も販売されているワイヤレスLEDを見つけたのは、ワールドカップのラグビー開催で連日盛り上がっていた2019年10月のことです。

秋葉原でも電子部品の店として古くから有名な秋月電子通商の通販サイトで、ワイヤレスLEDのパーツを扱っていたのでした。しかも、リード線付きチップLEDも販売されているではありませんか。

これらの部品を使えば、ワイヤレス給電を利用してガンプラにチップLEDを組み込むこともできそうだと思い早速購入しました。

ここでは、スマホで使われているワイヤレス充電「Qi(チー)」とは違うようですが、ワイヤレスLEDの部品を購入して実験した結果についてまとめています。

なお、この記事の内容については、技術的な裏付けがある訳ではなく、あくまでも私の個人的な考えなのでご注意ください。

ガンプラのLEDによる電飾について

ガンプラのLEDによる電飾については、PGユニコーンガンダムのLEDキットについて、以下の記事で紹介しましたが、キットも限られますしキット価格も高価になります。

好きなガンプラにLEDを組み込み点灯させるだけであれば、電子回路は不要なのですが、LEDとその配線をガンプラ内に組み込むことになります。

LEDにリード線を固定するには、はんだ付けも必要になります。

チップLEDの大きさならば、ガンプラに組み込みやすくなりますが、チップLEDにリード線をはんだ付けする技術は私にはありません。

また、ワイヤレスLEDを使えるのであれば、ガンプラ内での配線の引き回しが不要になりますので、価格も手ごろなので購入して試してみることにしました。

はかせ
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昔、X-BASE(クロスベース)というワイヤレスLEDのセットがありましたが、すでに製造中止となっており、現在趣味で使う類似製品は販売されていないようです。

ワイヤレスLEDと給電ユニットとお試し実験について

下図は、購入したワイヤレス給電ユニットとワイヤレスLEDの写真です。

  • 下図左側は、ワイヤレス給電ユニット
  • 下図右側は、ワイヤレスLEDの表と裏です。右側がの中央の白い資格の部分がチップLEDです。
購入したワイヤレス給電ユニットとワイヤレスLED

購入したワイヤレス給電ユニットとワイヤレスLED

図1 購入したワイヤレス給電ユニットとワイヤレスLED

ワイヤレス給電ユニットには、手持ちの5VのACアダプタを使用しています。

  • 仕様に駆動周波数が60(kHz)とあるので、ACアダプタからのDC5Vを交流でコイルに加えているようです。

早速、ワイヤレスLEDの点灯実験を行います。

ワイヤレス給電ユニットを使った実験の組み合わせ

ここでは、以下の組み合わせで実験しました。使用した部品の詳細は、最後にまとめておきます。

  • ワイヤレスLED
  • φ3のLEDとインダクタの組み合わせ
  • チップLEDとインダクタの組み合わせ
はかせ
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インダクタは、秋月電子通商のWebサイトで組み合わせ例としてしょうかいされていたもので、コイルのようなものです。

ワイヤレスLEDには、チップLEDとインダクタが組み込まれていると考えればよいと思います。

下図は、実験に使用したLEDの写真です。

  • チップLEDがいかに小さいかと、はんだ付けされているリード線の細さが分かると思います。
実験に使用したLED

実験に使用したLED

図2 実験に使用したLED

ワイヤレスLEDの点灯実験:点灯の確認

まずは、ワイヤレスLEDが点灯するか確認します。

ワイヤレスLED給電ユニットにACアダプタを使い5Vを加えると、下図のようにワイヤレスLEDが点灯しました。

  • 給電ユニット(コイル)の内側にワイヤレスLEDを置くと点灯しました。
  • コイルの外側ではワイヤレスLEDは点灯しませんでした。
ワイヤレスLEDの点灯確認

ワイヤレスLEDの点灯確認

図3-1 ワイヤレスLEDの点灯確認

ワイヤレスLEDの点灯実験:給電コイルからの距離を確認

次に、ワイヤレス給電ユニットの中心付近にワイヤレスLEDを置き、給電ユニットから上方に移動させていき、どの程度離せるかの確認しました。

  • 給電ユニットから離すと光が弱くなっていき、やがて消灯します。
  • 給電ユニットに5Vを加えた場合、20mm弱まで離すと消灯しました。
はかせ
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簡単なお試し実験ですが、ワイヤレス給電コイルから20mm程度しか離せないのは、ある程度予想していたとはいえ、少し残念な結果となりました。

ワイヤレスLEDの点灯確認:給電コイルから離していく

ワイヤレスLEDの点灯確認:給電コイルから離していく

図3-2 ワイヤレスLEDの点灯確認:給電コイルから離していく

φ3のLEDとインダクタの組み合わせの点灯実験

秋月電子通商のWebサイトのワイヤレスLEDのページには、「ワイヤレスLEDの自作に挑戦」とインダクタとチップLEDの組み合わせ例があります。

そこで、通常のLED(直径3mmのLED)も加えて、ワイヤレスLEDの自作に挑戦(実験)してみました。

使用した部品は、下図の通りです。

  • インダクターの大きさ:Φ9x5(mm)
  • ワイヤレスLEDのチップサイズ:長さ6x幅0.8x高さ0.6(mm)
  • チップLEDのサイズ:長さ6x幅0.8
  • チップLEDのリード線径:Φ16(mm)

大きさについては、下図をご参照ください(図2と同じ写真です)。

自作ワイヤレスLEDの部品

自作ワイヤレスLEDの部品

図4 自作ワイヤレスLEDの部品

早速、φ3のLEDとインダクタを使った自作ワイヤレスLEDの実験結果について説明します。

実験では、インダクターをワイヤレス給電ユニットの中央付近に置き、点灯させた状態から、上方に移動させていきます。

下図は、ワイヤレス給電ユニットの中央にインダクタを置き、給電ユニットに5Vを加え、φ3のLEDが点灯している写真です。

  • φ3のLEDとインダクタをワニ口クリップのケーブルで接続しています。
  • この状態では、LEDは十分明るいと考えています。
Φ3のLEDを使った場合:点灯

Φ3のLEDを使った場合:点灯

図5-1 Φ3のLEDを使った場合:点灯

インダクターを給電コイルから離していくと、下図の様にLEDの光が弱くなっていきます。

Φ3のLEDを使った場合:離した状態

Φ3のLEDを使った場合:離した状態

図5-2 Φ3のLEDを使った場合:離した状態

さらにインダクターを給電コイルから離していくと、下図の様にLEDが消灯します。

  • ワイヤレスLEDと同様20(mm)弱離したところで消灯しました。
Φ3のLEDを使った場合:消灯

Φ3のLEDを使った場合:消灯

図5-3 Φ3のLEDを使った場合:消灯

チップLEDとインダクタの組み合わせの点灯実験

秋月電子通商のWebサイトのワイヤレスLEDのページには、「ワイヤレスLEDの自作に挑戦」とインダクタとチップLEDの組み合わせ例があります。

リード線付チップLEDとインダクタを使い、φ3のLEDと同様の実験をしました。

実験そのものは難しいものではありませんが、チップLEDにはんだ付けされているφ0.16のリード線は見た目以上に細く、チップLEDに無理な力が加われば簡単に外れてしまいそうでドキドキしながらの実験でした。

チップLEDとインダクタを使った自作ワイヤレスLEDの実験結果について説明します。

実験では、インダクターをワイヤレス給電ユニットの中央付近に置き、点灯させた状態から、上方に移動させていきます。

下図は、ワイヤレス給電ユニットの中央にインダクタを置き、給電ユニットに5Vを加え、チップLEDが点灯している写真です。(しばらくしてから気づいたのですが、写真がピンボケで申し訳ありません。)

  • チップLEDのリード線とインダクタをワニ口クリップのケーブルで接続しています。
  • この状態では、LEDは十分明るいと考えています。
チップLEDを使った場合:点灯

チップLEDを使った場合:点灯

図6-1 チップLEDを使った場合:点灯

インダクターを給電コイルから離していくと、下図の様にLEDの光が弱くなっていきます。

ップLEDを使った場合:離した状態

ップLEDを使った場合:離した状態

図6-2 チップLEDを使った場合:離した状態

さらにインダクターを給電コイルから離していくと、下図の様にLEDが消灯します。

  • ワイヤレスLEDと同様20(mm)弱離したところで消灯しました。
チップLEDを使った場合:消灯

チップLEDを使った場合:消灯

図6-3 チップLEDを使った場合:消灯

考察:ワイヤレスLEDが点灯する理由

考察というと大げさですが、ワイヤレス給電ユニットとワイヤレスLEDがどの様にして点灯するのか考えてみました。

この記事の実験では、以下の流れでLEDが点灯していると考えています。

  • コイルに電圧をかける。
  • 給電側(ワイヤレス給電ユニット)のコイルに磁力(磁束)が発生する。
  • 受電側(ワイヤレスLED)のコイルで磁力(磁束)を受けて、電流が発生する。
  • LEDが点灯する。
はかせ
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受電側のインダクター端子部分の電圧を計ってみたところ、約2(V)の交流が出力されているようです。

手持ちの導通チェック用のアナログテスタの針の動きをみての判断なのであくまで参考値です。

つまり、ワイヤレスLEDは、トランスの1次コイルと2次コイルによる電磁誘導と同じ原理で点灯していることになります。

  • 1次コイル:ワイヤレス給電ユニット
  • 2次コイル:ワイヤレスLED、または、インダクタ

電磁誘導やトランスについては、以下の記事をご参照ください。

実際に使用した部品の紹介

価格は、2023年12月現在の価格です。

以下の部品を購入の際は、秋月電子通商のホームページをご確認ください。

秋月電子通商<http://akizukidenshi.com/>

実験で使用した部品

品名 通販コード 価格(税込)
ワイヤレスLED給電ユニット OSWPTS1208D M-14405 1個 ¥400
ワイヤレスLED 白色 OSWM43-W5W(5個入) M-14404 1パック ¥250
インダクター(100μH 0.79A) LHL08NB101K P-04807 1個 ¥30
表面実装用ウォームホワイト色LED(リード付) I-09961 1個 ¥60

なお、5VのACアダプタは、手持ちのものを使用しました。

インダクターの代替品

この記事で使用したインダクターは販売終了となっています。代替品は、以下の通りです。

以下、秋月電子通商のホームページの「ワイヤレスLED給電ユニット OSWPTS1208D(通販コード M-14405)」から引用します。

品名 通販コード 価格(税込)
インダクター(100μH 0.9A) RCH895NP-101K P-16967 1個 ¥60
表面実装用ウォームホワイト色LED(リード付) OSMW1608C1A-W25 I-09961 1個 ¥60
無極性3mm白色LED OSWWY23131E I-13663 1個 ¥30

まとめ

ワイヤレスLEDのパーツを見つけたのは、秋葉原でも電子部品の店として古くから有名な秋月電子通商の通販サイトで、2019年10月のことです。しかも、リード線付きチップLEDも販売されていました。

これらの部品を使えば、ワイヤレス給電を利用してガンプラにチップLEDを組み込むこともできそうだと思い早速購入しました。

ここでは、ワイヤレスLEDの部品を購入して実験した結果について、以下の項目で説明しました。

  • ガンプラのLEDによる電飾について
  • ワイヤレスLEDと給電ユニットとお試し実験について
    • ワイヤレス給電ユニットを使った実験の組み合わせ
    • ワイヤレスLEDの点灯実験:点灯の確認
    • ワイヤレスLEDの点灯実験:給電コイルからの距離を確認
  • φ3のLEDとインダクタの組み合わせの点灯実験
  • チップLEDとインダクタの組み合わせの点灯実験
  • 考察:ワイヤレスLEDが点灯する理由
  • 実際に使用した部品の紹介
    • 実験で使用した部品
    • インダクターの代替品
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