秋月電子通商の通販サイトでみつけたワイヤレスLEDとワイヤレス給電ユニットのお試し実験と、入力電圧による比較実験については、以下の記事にまとめました。
入力電圧を上げればワイヤレスLEDをワイヤレス給電ユニットから離せたので、次はコイルを増やしたらどうなるかについて実験で確認しました。
ここでは、ワイヤレス給電ユニット(コイル)を増やした場合のワイヤレスLED点灯実験結果についてまとめています。
ワイヤレス給電ユニットと実験条件
下図の、秋月電子通商の通販サイトでみつけたワイヤレスLEDとワイヤレス給電ユニットを使います。
- 下図左側は、ワイヤレス給電ユニット、今回の実験では2個使います。
- ワイヤレスLED給電ユニットの電源には、手持ちの9VのACアダプタを使用します。
- 下図右側は、ワイヤレスLEDの表と裏です。右側がの中央の白い資格の部分がチップLEDです。
図1 ワイヤレス給電ユニットとワイヤレスLED
ワイヤレス給電ユニットの向きについて
ワイヤレス給電ユニット(コイル)の数による実験の前に、コイルの向き(表裏)による影響を確認したところ、
- コイルの向き(表裏)で、ワイヤレスLEDの点灯状態(明るさ)が変わる
ことが分かりました。
そこで、以下、
- 明るい組み合わせ:ワイヤレスLEDが明るく点灯する給電ユニットの組み合わせ
- 暗い組み合わせ:暗くなる組み合わせ
といいます。
コイルの巻いてある方向を同じにすると暗かったので、給電ユニットとしての個体差(駆動周波数や位相)によるものと推測しています。
実験条件は、次の2通りです。
- ワイヤレス給電ユニット:暗い組み合わせ
- ワイヤレス給電ユニット:明るい組み合わせ
「暗い組み合わせ」のワイヤレス給電ユニットでの点灯実験
9VのACアダプタをワイヤレス給電ユニット(コイル)に接続し、ワイヤレスLEDとの距離を変えた実験を行います。
- 2個のワイヤレス給電ユニット(コイル)を「暗い組み合わせ」で重ねています。
- 2個のワイヤレス給電ユニットは、ACアダプタ(9V)に並列接続しています。
ワイヤレスLEDをコイルの中心に置いた場合
2個のワイヤレス給電ユニットを重ねて、9V入力(ACアダプタ接続)した時のワイヤレスLEDを点灯させます。
下図は、2個のワイヤレスLED(暗い組み合わせ)をコイルの中心に置いて点灯させた時の写真です。
- この状態が最も明るく点灯します。
図2-1 暗い組み合わせ:コイルの中央に置いた場合
ワイヤレスLEDをコイルから離した場合
下図は、ワイヤレスLEDをコイルの中心から上方に移動させて、消灯しない位置での写真です。
- ワイヤレスLEDが消灯しない程度に点灯している状態です。
- コイル面からの距離は、約35mmでした。
図2-2 暗い組み合わせ:コイルから離した場合
「明るい組み合わせ」のワイヤレス給電ユニットでの点灯実験
9VのACアダプタをワイヤレス給電ユニット(コイル)に接続し、ワイヤレスLEDとの距離を変えた実験を行います。
- 2個のワイヤレス給電ユニット(コイル)を明るい組み合わせで重ねています。
- 2個のワイヤレス給電ユニットは、ACアダプタ(9V)に並列接続しています。
ワイヤレスLEDをコイルの中心に置いた場合
2個のワイヤレス給電ユニットを重ねて、9V入力(ACアダプタ接続)した時のワイヤレスLEDを点灯させます。
下図は、2個のワイヤレスLED(暗い組み合わせ)をコイルの中心に置いて点灯させた時の写真です。
- この状態が最も明るく点灯します。
図3-1 明るい組み合わせ:コイルの中央に置いた場合
ワイヤレスLEDをコイルから離した場合
下図は、ワイヤレスLEDをコイルの中心から上方に移動させて、消灯しない位置での写真です。
- ワイヤレスLEDが消灯しない程度に点灯している状態です。
- コイル面からの距離は、約40mmでした。
図3-2 明るい組み合わせ:コイルから離した場合
考察:ワイヤレス給電ユニットの数による点灯実験
ワイヤレス給電ユニット(コイル)を複数使った場合の比較実験結果を整理すると、以下のようになります。
- 2個のワイヤレス給電ユニット(コイル)を重ねる向きで、ワイヤレスLEDの明るさが変わる。
- ワイヤレス給電ユニットからの距離は、暗い組み合わせで約35(mm)、明るい場合で約40(mm)となった。
- ワイヤレス給電ユニットを2個にしても、入力電圧5(V)と9(V)との場合ほどの明るさの違いはない。
下図左側は、ワイヤレス給電ユニット(コイル)の暗い組み合わせ、下図右側は、明るい組み合わせです。
図4-1 コイルの中央に置いた場合の比較
図4-2 コイルから離した場合の比較
ワイヤレス給電ユニット(コイル)の向きによる違い
次のように条件が同一とはいえないワイヤレス給電ユニットを2個重ね、9V入力によるワイヤレスLED点灯実験となりましたが、傾向を知ることはできたと考えています。
- 写真の撮影条件は、同じとはいえない。
- コイルから離した距離のワイヤレスLEDの明るさも同じとはいえない。
ワイヤレス給電ユニット(コイル)の向きによる差は、実験結果から次のように考えられます。
明るい組み合わせは、暗い組み合わせによるワイヤレス給電ユニットからの距離の比は、
40(mm)÷35(mm)=約1.1倍
となり、ガンプラのLED電飾に使うには、ほぼ同程度という結果となりました。
参考:ワイヤレス給電ユニットの接続方法による違い
上述の実験では、2個のワイヤレス給電ユニットを並列接続としています。
参考までに、2個のワイヤレス給電ユニットを直列でつないで実験したところ、ワイヤレスLEDを離せる距離は、1.5倍程度でした。
実験に使用した部品について
実験に使用した部品については、以下の記事をご参照ください。
まとめ
秋月電子通商の通販サイトでみつけたワイヤレスLEDとワイヤレス給電ユニット(コイル)を使い、入力電圧を上げればワイヤレスLEDをワイヤレス給電ユニットから離せたので、次はコイルを増やしたらどうなるかについて実験で確認しました。
ここでは、ワイヤレス給電ユニット(コイル)を増やした場合のワイヤレスLED点灯実験結果について、以下の項目で説明しました。
- ワイヤレス給電ユニットと実験条件
- ワイヤレス給電ユニットの向きについて
- 「暗い組み合わせ」のワイヤレス給電ユニットでの点灯実験
- ワイヤレスLEDをコイルの中心に置いた場合
- ワイヤレスLEDをコイルから離した場合
- 「明るい組み合わせ」のワイヤレス給電ユニットでの点灯実験
- ワイヤレスLEDをコイルの中心に置いた場合
- ワイヤレスLEDをコイルから離した場合
- 考察:ワイヤレス給電ユニットの数による点灯実験
- ワイヤレス給電ユニット(コイル)の向きによる違い
- 参考:ワイヤレス給電ユニットの接続方法による違い
- 実験に使用した部品について