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ガンプラの腕も脚もよく曲がるバンダイの多色成形機によるモノづくり

ニュータイプのガンプラ

ガンプラに使われている樹脂成形技術は、これはすごいと感じたモノづくり技術の1つです。

ここでは、PG(パーフェクトグレード)のユニコーンガンダムを例に、

  • 接着剤なしに部品を組み立てるスナップフィット
  • バンダイ・オリジナルの多色成形機による4色イロプラ
  • 切り出すだけで稼働するアドバンストMSジョイント

について説明します。

なお、ここで紹介する内容については、技術的な裏付けがある訳ではなく、あくまでも私が調べられた範囲での個人的な考えなのでご注意ください。

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ガンプラを作り出す樹脂成形について

プラモデルの部品がついているパーツの集りをランナーといいます。ランナーは、樹脂成形機で樹脂の材料を溶かして、型に入れて成形することにより作られます。

バンダイには自社開発の4色成形機があり、ガンプラのランナーを大量生産しています。

この、ガンプラの樹脂成形機はとても優秀で、高い精度のランナーを量産しています。ガンプラ(ランナーとその部品)をよく見てみると次のようなところに出ているのではないかと考えています。

はかせ
はかせ

ガンプラに慣れてしまうとガンプラ以外のプラモデルを作るのが難しいと感じてしまいます。

ガンプラのスナップフィット

ガンプラでは接着剤を使わず組み立てることができます。

接着剤を使わずに、プラスチックの部品同士の組み合わせで部品が固定されますが、これはスナップフィットといわれます。

ガンプラのパーツが非常に高い精度で成形されている結果として、スナップフィットが実現されていると考えているのですが、当然各パーツをみても分かりませんし、ノギスでは計測できませんし、とにかく高い寸法精度で生産しているのだと思います。

さらに樹脂の材料の過熱時間や配合、成形温度に成形時間までもコントロールされて狙って作られていると思われ、ガンプラ製造システムといってもよさそうです。

スナップフィットのできがよいと、パーツを組み合わせると「スッ」とパーツ同士が組み合うイメージです。

はかせ
はかせ

時々やらかしてしまうのですが、スナップフィットのできがよいだけに、間違って組み立ててしまうと外すのが大変です。

「あせらず少しづつ」と自分に言い聞かせながら外して、組立図をじっくり確認しながら再度組み立てています。

イロプラ(4色ランナー)

バンダイの4色成形機は、1枚のランナーに最大4色のパーツを同時に成形することができます。

  • 色がついているランナーは、イロプラといいます。

PGユニコーンガンダムの例を下図に示します。

  • 下図の色の名前は、Aはクリアグリーン、Bはクリアピンク、Cはクリア(透明)、その他の部品はグレーです。
  • 例えば、下図A左下のクリアグリーンのランナーと黒のランナーとの接続部分がきれいに分かれています。成形技術が優れていることが分かる1つの例です。
イロプラの例:PGユニコーンガンダムのWAランナー

イロプラの例:PGユニコーンガンダムのWAランナー

図1 イロプラの例:PGユニコーンガンダムのWAランナー

アドバンストMSジョイント(多重インサート成形)

バンダイの4色成形機は色だけでなく、違う種類の材料を使って成形することもできます。実はこれもすごい技術です。

例えば、ランナーから手の部品を切り出すと、手の指関節が曲がります。(多重インサート成形といいます。)

PGユニコーンガンダムの指の例を下図に示します。

  • 5本の指すべてが独立で動きます。
アドバンストMSジョイント:PGユニコーンガンダムの右手

アドバンストMSジョイント:PGユニコーンガンダムの右手

図2 アドバンストMSジョイント:PGユニコーンガンダムの右手

ガンプラの可動:PGユニコーンガンダム

PGユニコーンガンダムを例に、腕や脚の可動について説明します。

PGユニコーンガンダムの腕の可動

PGユニコーンガンダムの左腕を例に、ガンプラの可動について説明します。

下図左側の腕を伸ばした状態から、下図右側ぐらいまで腕が曲がります。

  • なお、このPGユニコーンガンダムには、腕にもLEDユニット(オプション製品)を組み込んでいますが、可動には影響がありません。
腕の可動:PGユニコーンガンダム(その1)

腕の可動:PGユニコーンガンダム(その1)

図3-1 腕の可動:PGユニコーンガンダム(その1)

下図は、バックパックのビームサーベルを抜く時のポーズです。

  • 腕を上げたうえにひねりも加わりますが、ビームサーベルをムリなく握ることができます。
腕の可動:PGユニコーンガンダム(その2)

腕の可動:PGユニコーンガンダム(その2)

図3-2 腕の可動:PGユニコーンガンダム(その2)

はかせ
はかせ

私は作ることで満足してしまい、ポーズを作って飾ることはほぼないのですが、このポーズがとれる可動域は、すごいことらしいです。

PGユニコーンガンダムの脚の可動

PGユニコーンガンダムの脚の可動について説明します。

下図左から、直立、90°曲げ、最大迄曲げた(正座に近い)状態です。

  • なお、このPGユニコーンガンダムには、脚にもLEDユニット(オプション製品)を組み込んでいますが、可動には影響がありません。
脚の可動:PGユニコーンガンダム

脚の可動:PGユニコーンガンダム

図4 脚の可動:PGユニコーンガンダム

さらに、装甲部分(下図の白いパーツの部分)が、この脚の可動に連動して動きます。デストロイモードへの変形だけでなく、脚の可動に連動して装甲部分まで動くとは、バンダイさんすごすぎます。

また、実際に試したことはないのですが、PGユニコーンガンダムのレビュー記事では、この脚の可動に股関節部分の可動を加えると、ガンプラで膝立ちを無理なくできるそうです。

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まとめ

ガンプラに使われている樹脂成形技術は、これはすごいと感じたモノづくり技術の1つです。

ここでは、PG(パーフェクトグレード)のユニコーンガンダムを例に、スナップフィット、4色イロプラ、アドバンストMSジョイントについて、以下の項目で説明しました。

プラモデルなのに驚きの可動を実現している腕と脚を例に、以下の項目で説明しました。

  • ガンプラを作り出す樹脂成形について
    • ガンプラのスナップフィット
    • イロプラ(4色ランナー)
    • アドバンストMSジョイント(多重インサート成形)
  • ガンプラの可動:PGユニコーンガンダム
    • PGユニコーンガンダムの腕の可動
    • PGユニコーンガンダムの脚の可動
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