ガンプラをつくるのに決まったやり方はないと思っています。アニメの台詞ではありませんが、「ガンプラは自由だ!」の言葉通りです。
気に入ったガンプラを選び、付属している組立図(取扱説明書)をみながら作りはじめればよいと思います。
とはいっても、プラモデルは子供の頃に作ったきりだとか、はじめてガンプラを作る方もいます。
ここでは、ガンプラのはじめ方や作り方について改めて振り返ってみたことを、RG(リアルグレード)のν(ニュー)・ガンダムを例に説明します。
ガンプラを作る時の注意点
RG(リアルグレード)は、ガンダムのモビルスーツの再限度が高く、かっこいいと思うのですが、部品は小さいです。
下図は、PGユニコーンガンダムの手の上にRGν(ニュー)ガンダムの手を載せた写真です。大きさの比較の参考になるでしょうか?
図1-1 PGとRGの大きさの比較:手首
この記事では、RGのν(ニュー)・ガンダムを例にして説明していますが、
- もう少し大きい方がよければ、MGシリーズ
- もっと簡単な方がよければ、HGシリーズ
さらに、もっと簡単(部品点数が少なく組立やすい)エントリーシリーズもありますので、RGは無理と感じても他のガンプラがありますのでご安心ください。
さて、今回この記事をまとめるにあたり、ガンプラ付属の取扱説明書を最初から最後までじっくり見直しました。
正直なところ、注意点や基本説明は見ていなかったのですが、ガンプラ特有のというよりは、おそらくあらゆる商品に書いてある注意事項のガンプラ版といった感じの内容です。一度は目を通されることをおすすめします。
下図は、RG(リアルグレード)νガンダムです。
- シールは貼っていません。
- サーベルを握ろうとする右手の指も動きます。
- 肩部分は、白と薄いグレーで色分けされています。
- RGなので頭部のアンテナがシャープな仕上げとなっています。
図1-2 RG(リアルグレード)νガンダム
以下、RG(リアルグレード)νガンダムの「取扱説明書」に書いてある注意点について紹介します。
安全に関する注意点
安全に関する注意点を以下に引用します。
- 本商品の対象年齢は15才以上です。対象年齢未満のお子様には絶対に与えないでください。
- 小さな部品がありますので、小さなお子様が誤って飲み込まないように注意してください。窒息などの危険があります。
- ビニール袋を頭からかぶったり、顔を覆ったりしないでください。窒息する恐れがあります。
- 尖った部分や鋭い部分がありますので、取り扱いや保管場所に注意してください。思わぬケガをする恐れがあります。
RG(リアルグレード)νガンダムの「取扱説明書」より引用
少々大げさな表現のようにも感じますが、プラモデルづくりには、工具(ニッパーやピンセットなど)を使います。
ちょっとしたことでケガをすることもありますので、メーカーとしてはこのような文章になるのだと考えています。
また、ガンプラそのものにも次の様な安全対策がなされています。
- 頭部アンテナなど(尖った部分)には、バンダイフラッグと呼ばれる安全基準フラッグが付けられています。
ガンプラを作る時の注意点
実際に、ガンプラを作る時の注意点を以下に引用します。
- 組み立てる前に説明書をよく読みましょう。
- 部品は番号を確かめ、ニッパーなどできれいに切り取りましょう。切り取った後のクズは捨ててください。
- 部品の加工の際の刃物、工具、塗料、接着剤などのご使用にあたっては、それぞれの取扱説明書をよく読んで正しく使用してください。
- 塗装には、より安全な水性塗料』のご使用をおすすめします。
- ABS部分への塗装は破損する恐れがありますので、塗装はおすすめできません。
- 尖った先端や薄い縁端部に触れながらの組み立てには十分ご注意ください。
RG(リアルグレード)νガンダムの「取扱説明書」より引用
当たり前のことが書いてあるのですが、部品を取り付ける方向を間違えたり、右と左を間違えたりして、せっかく組み立てた部品を苦労して分解することになることもあります。
この様な失敗をした時は、
「組み立てる前に説明書をよく読みましょう。」
が抜けていたりします。
ガンプラの組み立て手順
ガンプラを組み立てる手順ですが、はじめてなら取扱説明書通りに進めた方がよいと思います。
私は、取り扱い説明書の順に作ることもありますが、次の手順で作ることが多いです。
- まずは武器類を作る。
- モビルスーツ本体は、足から組み立てていく。
- シール貼りは、全部完成してから、武器、本体の順位貼る。
なお、ガンプラの種類と組み立てに必要な工具については、以下の記事をご参照ください。
ランナーから部品を探す
複数のランナーの中から、取扱説明書をよく見て、組み立てるパーツをランナーから切り出します。
下図は、取扱説明書の「部品の探し方」です。
- 下図では、「D19」のパールを探すには、ランナーの「D」を選び、Dランナーから「19」を探しています。
図2-1 取扱説明書:部品の探し方
下図は、RGνガンダムのAランナーです。
- 下図写真の右上部分のグレー色のランナーの「A(抜き文字)」は、ランナーの種類を表しています。
- なお、このランナーは、イロプラとも呼ばれ4色(4種類)の材料からバンダイの4色成形機で作られています。
- 色の名前は、グレー、レッド、クリアピンク、クリアグリーンです。
図2-2 RGνガンダム:Aランナー
ランナーから部品を切り取る:通常の部品
部品を見つけたら、ニッパーを使いランナーから部品を切り取ります。
- 組み立てる部品のみ切り取ります。
下図は、取り扱い説明書の「パーツの切り取り方」の説明です。
- 切り取る部分を色分けしてあります。
切り取り方は、次のように2度切りする説明となっています。
- ランナーからパーツを切り取る。
- 切り取ったパーツのゲートを切り取る。
慣れてくると、ランナーのパーツにニッパーの刃先をきっちり当てて1度で切り取ることも多いです。
切り取る際のコツ(ニッパーの使い方)についても説明がありますので、慣れるまでは取扱説明書をよく読んだ方がよいです。
- 「パーツから少し離れた位置にニッパーの刃を入れて切り取り・・・」
- 「ニッパーの刃をパーツに密着させてゲートを切り取れば・・・」
図3-1 取扱説明書:パーツの切り取り方
ランナーから部品を切り取る:アンダーゲートの部品
アンダーゲートとは、ランナーから切り出した時にパーツに残るゲート跡が、組み立てたガンプラの表面に出ないゲートのことです。
アンダーゲートのパーツをランナーから切り取るときは、ニッパーを使い2回に分けて部品を切り取ります。つまり、2度切りが必須です。
めっきパーツに使われることが多かったのですが、今ではそれ以外のパーツにも採用されています。PGのユニコーンガンダムは、アンダーゲートが多くて大変でした。
下図は、取扱説明書の「アンダーゲートの切り取り方」です。
- ニッパーで丁寧に切り取ります。
私は、切り残しがないように、ぴったりとニッパーの刃をパーツにつけて切るようにしています。
図4-1 取扱説明書:アンダーゲートの切り取り方
下図は、RGνガンダムのファンネルのランナーです。
- 青枠の部分がアンダーゲートです。
図4-2 アンダーゲート:RGνガンダムのファンネルのランナー
下図は、ランナーから切り取ったアンダーゲートの部品です。
- 青枠の部分がアンダーゲートです。
図4-3 アンダーゲート:RGνガンダムのファンネルのパーツ
アンダーゲートは、確かにきれいに仕上がるのですが、私は組み立ててシールを貼るまでが好きなので、面倒だと感じることも少なくなかったります。
きちんと切り取らないと組み立てられないので、面倒になってきたら一息入れます。
切り取った部品を組み立てる
取扱説明書の図を見ながら、必要な部品をランナーから切り出し、順番通りに組み立てていきます。
取扱説明書には、下図のような「組み立て中に使用されているアイコン」が必要に応じ明記されています。
- 下図で薄くなっている部分は、RGνガンダムでは出てこない(該当しない)アイコンです。
- 「先に組み立てる」、「後から組み立てる」には要注意です。組み立て順番を間違えてしまい、分解に苦労したことは1度や2度ではありません。
図5 組み立て中に使用されるアイコン(その1)
下図の「部品を数値の個数作る」は、腕や脚、RGνガンダムのファンネルなら同じものを6個作るような場合です。
- 鳥篤慶説明書通り、必要数作った方が戸惑いや間違いがないと思います。
図5 組み立て中に使用されるアイコン(その2)
シールについては、後述します。
組み立て:アドバンストMSジョイントの場合
アドバンストMSジョイントは、バンダイの4色成形機で作られるすごいパーツです。
バンダイの4色成形機、これが優れモノなのですが別の機会にまとめてみたいと思います。
下図が、RGνガンダムのファンネルに使われているアドバンストMSジョイントのランナーです。
図6-1 アドバンストMSジョイント:RGνガンダムのファンネル
上図では、見かけは1枚のランナーです。
しかし、このランナーから部品を切り出すだけで、下図の様に曲がるパーツとして成形されています。
- 通常、ランナーには1つの部品が成形されていますが、アドバンストMSジョイントは、複数の部品が組み合わされた状態に成形されています。
- アドバンストMSジョイントは、腕や脚などの可動部に使われています。
図6-2 アドバンストMSジョイント:RGνガンダムのファンネルのパーツ
下図は、取扱説明書の「ファンネルの組み立て」部分です。
- アドバンストMSジョイントにアンダーゲートのパーツを組み合わせています。
- 可動するアドバンストMSジョイントですが、最初は動きが固いため、取扱説明書にある通り「ゆっくり慎重に」行います。
図6-3 取扱説明書:RGνガンダムのファンネル組み立て
下図は、「図1-1 PGとRGの大きさの比較:手首」と同じ写真です。
- 指も可動しますが、これもアドバンストMSジョイントとなっています。
- 大きい手がPGユニコーンガンダム、小さい手がRGν(ニュー)ガンダムです。
- PGユニコーンガンダムでも、乱暴に指を動かすと「ポロリ」と外れますので、動かす場合には、可動部(関節)をゆっくり曲げるようにしています。
アドバンストMSジョイントは、最初は動きが固いので、パーツ単体である程度動かしてから組み立てるようにしています。やり過ぎるとゆるくなりすぎてしまうので加減は必要です。
シールを貼る(組み立て中と完成後)
シールは、基本的には組み立てが終わって完成後になりますが、組み立て中に貼るシールもあります。
下図は、取扱説明書の「リアリスティックデカールの貼り方」です。
- リアリスティックデカールは、光る部分に使われるシールです。
- 下図の例はガンダムヘッドですが、関節部分用の金属光沢調のシールもあります。
シールに厚みがあるので貼りやすいのですが、位置決めは慎重に行います。
シール端をピンセットで位置決めし、ようじと綿棒と指も使って貼っています。
図7-1 取扱説明書:リアリスティックデカールの貼り方
下図は、RGνガンダムのリアリスティック・デカールです。
- 下図の黒い部分は、実際は銀色です。
- 白く抜けている部分は、腕などに貼った部分です。
図7-2 リアリスティックデカール(一部使用済み)
シールを貼る手順(はかせ流)
私が、シールを貼る時に使っている道具?を列挙します。
- ピンセット
- ようじ
- 綿棒
言葉では伝わらないかもしれませんが、こららの道具と指を使い以下の様に貼っています。
- リアリスティックデカールから取扱説明書で指示されている番号のシールを探す。
- シールをパーツのどの位置に貼るか現物を見て確認し、ピンセットでシールをつかむ位置を決める。
- シールを台紙(リアリスティックデカール)からはがす。
- パーツ上の位置決めしたところにシールの端をそっとおく。
- 指でかるくシール全体を固定する。
- シール全体は綿棒で、シールの隅や角は楊枝をつかってしっかりと貼る。
シール貼りはかなり細かな作業ですし、量も多いので大変です。
しかし、苦労しただけの満足感を得られると思います。
まとめ
ガンプラをつくるのに決まったやり方はないと思っています。アニメの台詞ではありませんが、「ガンプラは自由だ!」の言葉通りです。
気に入ったガンプラを選び、付属している組立図(取扱説明書)をみながら作りはじめればよいと思います。
ここでは、ガンプラのはじめ方や作り方について改めて振り返ってみたことを、RG(リアルグレード)のν(ニュー)・ガンダムを例に以下の項目で説明しました。
- ガンプラを作る時の注意点
- 安全に関する注意点
- ガンプラを作る時の注意点
- ガンプラの組み立て手順
- ランナーから部品を探す
- ランナーから部品を切り取る:通常の部品
- ランナーから部品を切り取る:アンダーゲートの部品
- 切り取った部品を組み立てる
- 組み立て:アドバンストMSジョイントの場合
- シールを貼る(組み立て中と完成後)
- シールを貼る手順(はかせ流)